「教育・研修ビデオ」制作実績と制作費の例
1.新入社員教育「現金取扱と紙幣の数え方」 銀行
リクエスト:コスト優先
台本はクライアントにて制作。ナレーション用の原稿などは当方ライターがリライト
撮影のスムーズな段取りなどは当方で作成。
収録はクライアント社内にあるスタジオと撮影機材を利用、出演者とナレーターは社員。
当方からは演出・カメラマン・助手の3名。
ナレーションも撮影時に収録し、編集は全てデスクトップにて。
手の動きなどを分かり易くするために編集時にグラフィックを多用。
制作費:広告代理店の見積約300万円、製作会社の見積約150万円に対し、ユーズワークスではコストを切りつめ半額以下で制作。
2.販売員研修「量販店での接客マニュアル」 健康機器メーカー
リクエスト:分かりやすさ重視
量販店の店頭スペースを長時間使用することは困難だったため、スタジオに簡単なセットを組み、役者を使って、シンプルで分かり易い内容で構成。
ひとつひとつのケースごとに良い例悪い例をコミカルに見せ、なるべく退屈しない演出。
オーソドックスではあるが、その分陳腐化せず長く使える配慮をした。
制作費:約230万円
3.新入社員教育「業界基礎知識編」 健康機器メーカー
リクエスト:コスト優先
業界および販売ルートの基礎知識習得が目的。
他の研修ビデオや会社案内ビデオなど複数の制作が同時進行しており、それらの素材を有効利用することで、コストを下げた制作が求められた。
新規の撮影は行わず、不足する素材は、写真素材集やイラスト、グラフィックを多用。分かりやすさにも工夫をした。
構成・グラフィック制作・編集・録音で、制作費:約110万円
4.社員教育「健康の知識編」健康機器メーカー
リクエスト:分かりやすさ重視
健康に関する基礎的な知識習得が目的。
健康番組の一部を意識した作り。モデルを使いスタジオにてイメージカットを収録。イラストやCGで概念の説明を行う。
社員研修ツールではあるが、なるべく退屈しない構成を心がける。
予算と納期が限られていたため、表現の工夫は編集上で行うこととなった。
制作費:約180万円
5.派遣添乗員研修「お客さまへの接し方編」添乗員派遣会社
6.派遣添乗員研修「話し方編」添乗員派遣会社
※上記2本同時制作
リクエスト:コスト優先
「5」は、聞き手進行役と、ベテラン添乗員の解説という形式で構成。
途中、VTRによる実際の添乗のシーンをインサートするなど、情報番組風の作りを意識した。
「6」は、集合研修時だけでなく、各個人にビデオを貸し出し、自宅でのトレーニングにも活用できる内容を求められた。
プロのMCによる話し方の例を示し、反復練習させることで、話し方をマスターさせる構成。
内容にボリュームがあり、収録時間もかなり掛かることが予想された。コストダウンのため、収録場所はスタジオではなく、ホテルの一室を使用。
「5」の進行役と「6」の話し方例は同一のプロMCを使用。
台本はクライアントと当方構成作家の共同製作。撮影はディレクター自らがカメラをまわし、照明やアシスタントはクライアントの社員が担当するなどスタッフ費を削減。
制作費:2本合わせて約100万。
7.新人キャディー研修 ゴルフ場経営会社
リクエスト:まずは、ゴルフ初心者に分かりやすい構成。素材の有効利用でコストダウン
女子高校生をターゲットとした採用ビデオと同時製作でコストダウンを狙う。
出演者はゴルフ場従業員キャディーと専属プロゴルファー。
ディテールは省き、キャディーの仕事は何をするか初心者が「見てすぐ分かる」内容に絞った。
営業中のゴルフコースでのロケとなったため、プレーのない早朝5時からや夕方からの撮影と、時間配分が難しいスケジュールとなった。
クライアントから写真やイラストの入ったマニュアルを支給していただき、スタッフは事前に内容をビジュアルで把握できスムーズに制作に入れた。
出演者が社員スタッフであり、演技のプロではないためコミュニケーションにも気を配った。
クライアント担当者様の工夫と準備が、スムーズな制作(撮影時、ゴルフコースで他のお客様にご迷惑をお掛けしないこと)やコストダウンに結びついた良い例となった。
その後、素材の有効利用で採用パンフレットも低コストで制作。
採用ビデオは主に、採用イベントのブースで上映。その後、高校の進路指導室に配布。
仕事のやりがいをドキュメンタリー形式で訴求することで説得力ある構成となり、別の職種希望だった学生を採用することに成功。
構成・演出・撮影2日間・編集・グラフィック制作・スタジオ録音・プロナレーター・DVDオーサリング
制作費:研修ビデオと採用ビデオの同時製作で約150万円。
8.教育教材 実演集(文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」)
リクエスト:台本の内容をどのようにして分かりやすく見せるかの工夫
いくつかの交渉のケースを実演する内容。
役者を使い短いストーリーで表現。英会話番組のスキットのイメージ。
スタジオではなく大学の会議室や応接室に簡単なセットを組み、それぞれの場面を再現。
海外の空港免税店のシーンでは、洋酒販売店に協力を仰ぎ、洋酒の空箱を大量に調達。それらを会議室に並べ、効果音やBGMで空港の雰囲気を出すことで、ほとんどコストをかけずに免税店のセットとした。
また、トータルの出演費とスタジオセット費を削減するため、アニメとアフレコで構成するシーンも。
ブックレット(小冊子)に台本の内容を収録し、DVDを見る前後で視聴者(学生)がシミュレーションしやすい教材とした。
制作費:ブックレットの企画デザイン印刷とDVDプレスまで含めて約190万円。
9.臨床心理関係従事者向け実践マニュアル
「災害・被害のトラウマとこころのケア〜心の傷に寄りそって」
臨床心理士会
リクエスト:専門的な概念をビジュアル化(可視化)して一般にも分かり易く
視聴覚的に理解でき,専門家ばかりではなく被害者にも分かりやすい工夫が求められた。
構成は、専門家インタビュー解説とナレーションによる進行・補足説明。
イラスト・フリップに加え、臨床心理系大学院生が演じる再現シーンを織り込み、長時間ながら分かり易く退屈しない構成・演出を心がけた。
出演者はボランティア、撮影場所も大学施設を利用させていただくなど、費用を極力抑えた。その代わりに、TV番組ナレーションなどで実績あるベテラン女性ナレーターを起用し録音スタジオで丁寧に収録するなど、一般の人に対しての聞きやすさ、心地よさも考慮した。
取材、構成、演出、ロケ2日間、編集、グラフィック制作、スタジオ録音、プロナレーター、DVDオーサリング。制作費約160万円。
このDVDはのちに専門書の解説付録としても出版された。
10.レッカー車と交通管理隊の連携・デモンストレーション記録
(16:27)
リクエスト:撮り直しがきかないイベントでの確実な収録と分かりやすい編集を低コストで
高速道路交通管理隊がレッカー事業者に向けて安全確保のプロセスを解説。イベントに参加できなかった人にも伝わるよう、俯瞰や運転者の目線など、複数の視点で撮影。
現場収録の解説者の音声を生かすことでナレーションを省略しコスト削減。
今までの傾向として、予算のレンジは約30〜300万円、特に完成尺10分〜15分ほどで50〜200万円が多いようです。
e-ラーニング用などは、内容を小分けにして章立てしシリーズ制作することで、一本あたりの制作費を抑えることが多くなっています。
逆に、長期間陳腐化しない内容(おもてなしの接客マニュアルやユニバーサルデザインの考え方など)の場合は、ある程度の予算を掛けて、数年間は使えるように作り込む傾向があります。